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海外サーバのクラウドって危険?企業導入で止められたときのリスク対策と説得のコツ【Autodesk Construction Cloudも解説】

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このクラウド、便利そうだけど…

海外サーバって会社的にOKなの?

そう思って情報システム部門に相談したら、返ってきたのは即NGの返答。

「セキュリティが心配」
「日本の個人情報保護法に引っかかるかも」

——たしかに、言われてみればその通り。

でも、業務で必要な機能を使えないのも現場としては大きな痛手。

どうにか導入する道はないものか…?

実は私自身、Autodesk Construction Cloud(ACC)を使いたくて社内提案した際、まさに同じ壁にぶつかりました

「便利そうだけど海外サーバだから」

との理由で、セキュリティ部門から却下。

しかしそこで諦めず、リスクを整理し、導入範囲を段階的に提案したことで、試験導入までこぎつけることができました。

この記事では、そんな実体験をもとに

  • 海外サーバを使うクラウドサービスの主なリスクと注意点
  • なぜ企業が慎重になるのかという背景
  • それでも導入したいときに有効な「社内の説得術」

これらをなるべくわかりやすく、現場目線でお伝えしていきます。

海外サーバを使うクラウドって、どんなリスクがあるの?

最近は便利なクラウドサービスが増えていますが、サーバが海外にあると、どうしても「大丈夫かな…」という不安がつきまといます。

ここでは、実際に業務で注意しておくべきリスクをまとめました。

1. 現地の法律が適用される(Cloud ActやGDPRなど)

たとえばアメリカのクラウドサービスは「Cloud Act」により、政府機関がデータ提供を求める可能性がある。
EUサーバならGDPRという厳格な個人情報保護規制がかかる。

つまり、自社のデータにどこの法律がかかってくるか読みにくいというのが不安の正体。

2. 日本の個人情報保護法とのズレ

2022年の改正法では、個人情報を国外に預ける場合、本人への通知や社内規程の整備が必要とされている。

  • 法務や情シスが慎重になるのは、このあたりが理由です。

3. 通信・障害対応のハードル

距離の問題から、ファイルアップロードの遅延やトラブル対応のタイムラグが起こる可能性がある。

また障害が発生した際には、海外の時差・英語対応になることもあるため、業務への影響を考慮しておく必要がある。

【比較表】主要クラウドサービスとサーバ位置・特徴

以下は私が社内説得資料として作った比較表の一部です。

「海外クラウド=全部ダメ」ではない、ということを伝える材料になります。

サービス名サーバ所在地日本語対応セキュリティ認証備考
Autodesk Construction Cloud米国・EUありISO 27001, SOC2 他建設業界の国際案件で多数実績あり
Google Workspace米国/EUなどありISO 27001 他東京リージョンあり(保存先は選べない)
Dropbox米国一部ありISO 27001 他日本法人なし。無料版は広告利用に注意
OneDrive(Microsoft)米国/アジアありISO、FedRAMP 他Office製品との親和性が高い

なぜ会社は「海外サーバ」に敏感なのか?

「うちの会社、なんでもかんでもNGばかり…」と感じたことがあるかもしれません。

しかし多くの場合、それにはきちんと理由があります。

  • 過去に情報漏えいの事故があった
  • 顧客との契約で「国内サーバ必須」となっている
  • 社内規程上、原則として海外クラウドは禁止されている

つまり、反対されるのは「面倒だから」ではなく

「責任を持ってリスクを管理しようとしているから」 なんです。

【実録】Autodesk Construction Cloudを使いたい私がやったこと

私がRevitのクラウド共有(Revit Cloud Worksharing)を活用したかったときも、最初はやっぱり社内で止められました。

しかし以下のようなやりとりを重ねて、最終的には試験導入が許可されました。

社内のやりとり(要約)

私: ACCはISO 27001などの国際認証を取得していて、暗号化やアクセス制御にも対応しています。

情シス: ただ、個人情報が含まれているとCloud Actの影響を受ける可能性もありますよね?

私: 今回は個人情報は含まず、社内プロジェクトの図面データだけを対象にします。共有先も社内メンバーに限定します。

情シス: それなら、限定的に試験運用という形で始めてみましょうか。

すべてを説得するのではなく、「リスクを限定して制御できる」と示すことが大切

小さく始めて、無理なく広げる|5ステップ導入フロー

ここではクラウドサービス導入までのステップを簡単に説明します。

step
1
導入の目的を明確にする

「Revit共有でミス削減」「ファイルの整合性改善」など、業務上のメリットにフォーカスしましょう。

step
2
サービスのセキュリティ情報を提示

例:Autodesk Trust Center
→ ISO認証、暗号化、監査ログ、アクセス制御などの情報をまとめておく。

step
3
扱うデータ範囲を明示・限定

個人情報や機密情報は対象外にし、「リスクのない範囲」で運用を始めるという姿勢を明確に。

step
4
社内ルールとの整合を取る

社内のクラウド運用ポリシーや顧客契約と照らし合わせ、法務・情シスに事前相談する。

step
5
小規模プロジェクトでテスト運用

1チーム、1案件でスタート。レポートや振り返りを経て、次の導入につなげましょう

社内説得に使えるトーク例【シーン別テンプレ】

  • 情報システム部門へ

今回は個人情報を扱いませんし、クラウド上の権限も最小限にします。
セキュリティ面は公式の認証とTrust Center情報を確認済みです。
まずは試験的に導入する形でご検討いただけませんか?

  • 法務部門へ

「仮に国外移転に該当する場合でも、対象データは限定されており、
必要に応じて通知・同意を取得する仕組みを整備します。」

  • 上司・マネージャーへ

「現状のファイル運用では手戻りや整合ミスが多く、
Revitクラウド共有を使うことで作業効率を大きく改善できます。
まずは小規模で効果を試したいです。」

  • チームメンバーへ

「最初は1案件だけ試してみて、合わなければ戻せばいい。
作業が楽になるかどうか、みんなで一緒に確認できたらと思ってます。」

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まとめ|クラウドは敵じゃない。正しく付き合えば最強の味方に

海外クラウドにはたしかにリスクがあります。でもそれは、使えない理由ではありません。

  • リスクを見える化し
  • 運用ルールを整え
  • 小さく試してから広げる

そうすれば、便利なクラウドも業務の強い味方になります。




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